ピスコサワーをご存知でしょうか。
白ブドウの蒸留酒と、卵の白身などを混ぜて作るカクテルで、ペルーではとても人気です。あまくて美味しいお酒です。
このピスコサワーの起源は、ペルーなのに、チリはそれを認めようとしないとペルー人のたくさんの友人から聞きました。ペルー国内には、ピスコという名前の町があることが証拠よ!とね。
ペルーとチリは陸続きになっていて、昔戦争をしたこともあり、何かと競いがちです。これはヨーロッパでもどこでもある問題だと思います。
例えば、韓国がお寿司はもともと韓国が起源で日本料理じゃない!と言って、それがネット上で議論になっているのと同じような感じで、ピスコサワー問題も長い歴史があります。
私には真実はわからないので、どちらが間違っているとか、ピスコサワーはペルーのものだ!とか言いたいわけではなく、一生懸命ブドウを生産したり、ピスコという蒸留酒を作っている人たちを想うと、難しい問題だなと思ったので、ここに書きました。
1994年にベルギーで始まった、Concurso Mundial de Bruselasという、世界的なお酒の選手権のようなものが、今年の8月にチリのラ・セレナという町で開催予定です。
ペルーが18種類のブランドのピスコサワーを応募したところ、本部から却下され、ピスコサワーという名前では応募できないということになり、ペルー側はそれを受け入れ、ペルーのグレープブランデーに名前を変えることで、応募は受理されたというニュースです。
今回の開催地はチリなので、チリにいろいろな決定権があるようなんです。チリの言い分としては、チリが起源であるピスコサワーをペルーが出すことを受け入れることはできない。チリのピスコサワーは、AtacamaとCoquimboで栽培されたブドウのみを使っており、それ以外はピスコサワーを名乗ることはできない。
これは、命名権の問題であって、もしペルーがこの大会を主催すれば、その時はチリがピスコサワーを出展することは許されないだろうから、同じこと、お互い様だよ。
ペルーのニュースでは、「チリで開催するから、ペルーからピスコサワーを出展できない」というのは、おかしいとしています。