今日は、スペイン語の語順感覚について、お話します。
「語順感覚って何?」と思っている人も多いと思います
今日は、
「スペイン語を話せないのは、知識が足りないからだ、もっと単語をたくさん覚えなきゃ!」
と思っている人たちに
衝撃の事実を知ってもらうために書きますね。
私のとこによく、
「口からサラっと出てきません」
「言いたいことを、スペイン語で言えずに固まってしまいます」
「言葉を発しても伝わっている感じがしません」
という相談がきます。
そして多くの人は
「単語をとりあえず覚えなきゃ!文法を勉強しなきゃ!」
と思っているんじゃないかと思います。
たしかに、普通に考えたら、
話せるようになるためには単語が必要だから、
語彙力を増やしたほうがいいって思いますよね?
でも実際のところ、スペイン語で会話ができるようになるためには
単語をたくさん暗記する必要は全くないんです。
みんなも経験ありませんか?
単語や文法を必死に暗記したけど、
スペイン語を上手に話せるようになるどころか、
・次の日になると忘れてしまっていて、凹んだ
・単語は覚えたけど、会話中に出てこない
という経験ありますよね 。
私も過去に、英語が話せないときに、単語を必死に暗記しようとしていました。
全然覚えられないし、運よく会話中に覚えた単語が口から出てきたとしても、文にならずにフリーズ。
そして、また単語を暗記する、ということを繰り返していました。
ただその「やり方」そのものが、英語が話せるようにならない原因の一つだったんです。
もしこの方法を私がやめなかったら、英語はおろかスペイン語が話せるようにはなりませんでした。
ただ今日紹介することを徹底するだけで、スペイン語の文を組み立てることができるようになります。
ムダに単語をたくさん暗記するのではなくて、知っている単語をパズルのように、上手に文を組み立てられるようになるんです。
そうなると、ネイティブスピーカーのようなナチュラルな、スペイン語らしいスペイン語が話せるようになります。
反応も早くなるし、しっかり相手に伝わるようになります。
今までは、レストランで食べたいものがあっても聞けずに、諦めてしまっていたことも、積極的に質問する勇気が湧いてきます。
そうなるとどんどん自信がつきますね。
実際に私も、今日紹介する方法を実践したことで、語順感覚を身につけて、ネイティブスピーカーと大爆笑しながら、おしゃべりができるようになりました。
この語順感覚は、スペイン語だけではなく、英語にも応用が効きます。
もしかしたら、今まで諦めてしまっていた英語学習にも光が見えるかもしれません。
ぜひ、今回紹介する方法を自分のものにして、口からサラっと出てこない、頭が真っ白になってしまう、という悩みを解消していきましょう。
今日は
①スペイン語の語順感覚とは?
②今すぐできるワーク
の2部構成です。
スペイン語の語順感覚とは?
いきなり結論ですが、
スペイン語をサラっと話せるようになるためには、たくさんの単語を覚える必要はありません。
やるべきことは「語順感覚を身につける」ことです。
実験してみましょう。
例えば、次のイラストの状況を言葉で伝えるとしたら、日本語でどう表現しますか?
大きくわけると、以下の2つのどちらかになると思います。
①女の人がお皿を洗っている
②お皿を女の人が洗っている
注目していただきたいのは「女の人」と「お皿」という単語の位置関係です。
このように日本語は、文の中で「女の人」と「お皿」のどちらが先に来ていても同じ意味を表すことができるんです。
では、スペイン語ではどうでしょうか?
次の2つの文が同じ意味になるかどうか考えてみてください。
①Una mujer está lavando un plato.
②Un plato está lavando una mujer???
あれ?2番はなんか変ですね。
なんと、日本語に訳すと「お皿がその女の人を洗う。」となってしまいます。
何が言いたいのかと言うと
スペイン語では、「語順」が異なるだけで文の意味が全く違ったものになってしまうことがあるということです。
日本語とスペイン語では、こうした文の作り方のルールが根本的に異なるために、苦手意識を持ってしまう人が多いんです。
これは、中学生で本格的に英文法の授業がスタートしたときにも同じことが起こっています。
ほとんどの人は、そのまま正しい学習法がわからず、大人になってしまうんです。
ちなみに、英語では、
間違えると意味が通じなくなってしまう「Global Error」と
多少間違えても意味は通じる「Local Error」があると言われます。
「語順」の間違いは、ほとんどの場合で前者の「Global Error」に分類されます。
そのため、「語順」がぐちゃぐちゃだと、相手に自分の伝えたいことが正しく伝わらないということになってしまいます。
このように日本語と英語・スペイン語では「語順」の重要性が大きく異なるので、学習を始める際は、まず、「語順」をしっかりと意識しないといけません。
もう1つ例を出します。
次の文の、主語と述語は何でしょう?
私は、期間限定発売中の「瀬戸内レモンケーキ フラペチーノ」が飲みたかったので、車で30分ほど走った場所にあるスターバックスへ行きました。
どうですか?
ちなみに、主語は(私は)、述語は(行きました)です。
主語と述語が、離れているのがわかりますか?
日本語の特徴は、主語(=私は)と述語(=行きました)の間に理由や経緯を挟めることです。
そのため、日本語の文は長くなりがちです。
恐らく今回の文に大きな違和感があった人は少ないでしょう。
繰り返しになりますが、日本語の特徴として主語と述語の間に補足的な情報を入れることができるからです。
多くの人が当たり前のように主語と述語が離れた文章を作成しています。
では、何が問題なのでしょう?
無意識にこういう話し方をしている日本人の語順感覚はこうです。
主語と述語が離れているだけでなく、述語は最後にきます。
それに対して、スペイン語の語順はこうです。
主語のすぐ後ろに述語がくるスペイン語をサラサラと話すために必要なことは、動詞を知ることです。
でも、普段から長い文をダラダラと話して、最後に締めくくるように述語をつけている人にとっては、動詞を見つけることは一苦労です、
だから、たくさんの人が
・話そうとすれば頭が真っ白になったり
・何を言えばいいのかわからなくなったり
・日本語の語順で、そのままスペイン語の単語を並べたり
するんです。
話せないと思ってしまっているほとんどの人は、語彙力が低いわけではありません。
特に、日本のスクールで勉強している方たちは、実は語彙力が高いんです。
でも、思うように話せないから、語彙力がないと思い込んでしまっているだけなんです。
その証拠に、読解問題を解くことはできるのに、なかなか話せるようにならないという人が多いです。
これ、宝の持ち腐れなんです。とってももったいないんです。
よく、英語が話せた方が、良いですか?
と質問をもらうのですが、個人的にはどちらで良いと思っています。
英語が話せるメリットは、今回お話している語順感覚がすでに身についていること
です。
英語が話せるということは、主語+動詞という型がすでに身についているので、その点はラクです。
でも、ほとんどの日本人は、英語がペラペラではないので安心してください。
改めて、スペイン語で型を身につければよいので、問題ありません。
今すぐできるワーク
ここからは、実際にできるワークをご紹介します。
その名も、電車ゲームです。
語順感覚を身につけるためには、普段から動詞を見つけるクセをつける練習が必要です。
とはいえ、無意識に話していることを変えることは、簡単ではありません。
そこで、この電車の出番です!
それぞれの車両に、言いたいことを当てはめていきます。
「~は」の車両は、主語
「~する」の車両は、動詞です。
「~を」もしくは、「誰を」は文法的にいうと、目的語
「どこ」と「いつ」は、わかりますね。
例えば
「私は、パソコンを普段1階に置いています」と言いたいとき、それぞれの車両に単語をあてはめていきます。
まずは、日本語でやりましょう!
「~は」は、私は
「~する」は、置きます
「~を」は、私のパソコンを
「どこ」は、1階に
「いつ」は、いつも
こんな感じです。
これらの単語をスペイン語にしていきましょう
私は、「Yo」
置きます「dejo」
私のパソコンを「mi computadora」
1階に「en el primer piso」
いつも「normalmente」
Yo dejo mi computadora en el primer piso normalmente.
簡単でしょ?どうですか?みなさん、できましたか?
もう1つ練習問題をしましょう
「私は毎朝、息子を学校へ送っていきます」
みなさんも一緒にやりましょう!
「~は」は、私は
「~する」は、送る
「~を」は、私の息子を
「どこ」は、学校に
「いつ」は、毎朝
こういう感じになりました。
では、それぞれを、スペイン語単語に変えていきましょう。
私は、「Yo」
送る「llevo」
私の息子を「a mi hijo」
学校に「al colegio」
毎朝「todas las mañanas」
つなげると
Yo llevo a mi hijo al colegio todas las mañanas
一文完成しました!
簡単ですよね?
この5つに車両に当てはまるような文を、まずは作っていきましょう。
繰り返していると、自然に動詞を前に出すクセがついてきます。
という事は、スペイン語の語順感覚が身についているということです。
そして、だんだん慣れてきたら、もっと長い文や接続詞で繋げる文も書けるようになります。
このワークのポイントは、語順感覚を養うことです。覚えておいてください。