ネイティブスピーカーの早いスペイン語が聞こえない理由TOP5を発表する前に、みなさんへ質問があります。
みなさんはリスニング練習をする時、まず最初に何をしますか?
まさか、いきなり単語調べやシャドーイングなどをしていませんよね?
これは完全にNGです。
スペイン語上級者であれば話は別ですが、スペイン語初心者はしっかり順序よくやらないと、効率良くリスニング力を上げることはできません。
1つ1つ丁寧に積み上げていきましょう。
まず、みなさんに知っておいてほしいことがあります。
やるべきことは
①問題分析して
②原因を特定して
③解決する。
この3ステップを頭の中に入れてください。
えみこさんのところには、たくさんの方から相談がきます。体験セッションなどで直接お話させていただくこともあります。
その中には
「DELEの教材のリスニングが聞こえるようになりません」とか、
スペイン語圏に住んでいる方からは
「お店で聞かれていることがわかりません」
「会社のローカルスタッフのスペイン語が聞き取れません」
という内容が多いのですが、その理由を分析している人はほとんどいません。
なぜ、聞こえないのかという理由を特定しない限り、その問題が解決することはありません。
だってそうですよね?
例えば、アナタが顔のニキビで悩んでいるとします。
もしかしたら、お化粧品があっていないのかもしれないし、皮脂が多すぎるのかもしれないし、花粉かもしれない、食生活が原因かもしれないし、睡眠不足かもしれない。
原因が特定できないと、対処ができないんです。
的外れなことをしていると、問題はずっと解決しません。
高いクリームを使っても治らへん・・・原因は食生活だった!
みたいなことになってしまうわけです。
できるだけ早く解決したいじゃないですか?
語学学習って、どうしても時間がかかります。
今日ご紹介する方法を実践しても、急に明日から、ネイティブスピーカーのように全部クリアに聞こえるようになるわけではありません。
語学学習に魔法はありません。ちゃんと積み上げていかないといけないです。
だから一刻も早く始めてほしいんです。そうすれば、みなさんの夢が叶う日が近くなるからです。
というところで、まずは、
①問題分析して、②原因を特定して③解決する。
というこの3ステップをしっかり頭の中に入れておいてください。
では、ネイティブスピーカーの早いスペイン語が聞こえない理由TOP5を発表します。
ネイティブスピーカーの早いスペイン語が聞こえない理由TOP5
第5位は、発音です。
正しい発音や音を知らないと、知っている単語でも聞こえません。
これはどういうことかというと、脳が同じ音だと認識しないからです。
主な原因は
・アクセントの位置がズレている
・単語の読み方が間違っている
・日本語のように発音している
例えば、guerraを「ぐえら」、quesoを「くえそ」と読んでいる人
café con lecheを、「かふぇえ、こん~、れちぇ~」と言う人
これらは指摘してくれる先生にお願いするか、自分で直すしかないです。変なクセになる前に解決しましょう。
ネイティブスピーカーの高速スペイン語が聞き取れない理由TOP4
第4位は、知識不足です。
これは、単語や文法だけでなく、文化背景も含みます。
これらが原因だったときは、リスニング音声のスクリプトをみてもらえれば、ご自身で気づけます。
なぜならば、読んでもわからないからです。
目で見てわからないものは、絶対に聞こえません。
読んでもわからない場合は、何回も聞こうとするのではなく、お勉強しましょう。
ただ、このケースでも原因は1つではありません。
たとえば、スクリプトをみたときに
①半分以上、知らない単語がある場合
②単語は知っているのに、文全体の意味がとれない場合
①半分以上、知らない単語がある場合は、まずは単語の勉強をしてください。
②単語は知っているのに、文全体の意味がとれない場合は、時制の使い分けのルールが曖昧なのかもしれないし、前置詞などの文法知識が不足しているのかもしれないし、熟語や慣用句が入っているのかもしれないし、文化的な問題で理解できないのかもしれません。
これらは、スクリプトをしっかり見ながら、自分で考えていきます。
文化的な問題というのは、例えば、こういう表現があります。
El que bailaba horrible tú eres ingeniero de todas maneras.
みなさん、言葉の意味わかりますか?
El que bailaba horrible tú eres ingeniero de todas maneras.
「恐ろしくダンスが下手な人、どうせエンジニアでしょう。」
という意味ですが、おそらく99%の人が、何が面白いのかわからないと思います。
ちなみに、ペルーでは、エンジニアはダンスが下手、というステレオタイプがあります。
踊れないラテン男子はモテないので、こうやってネタにするわけです。
こういうのは、いくら文の意味がとれても、その国のユーモアや感覚がわからないと、本当の意味で理解できないですよね。
一言で「リスニングができない」といっても、いろんな要因があることがわかってもらえたと思います。
対処法は、のちほどリスニング力アップワークで解説します。
ネイティブスピーカーの高速スペイン語が聞き取れない理由TOP3
第3位は、処理スピードが遅いです。
もしアナタが、リスニングの音声を何度も繰り返し聞けば、だんだん聞こえるようになる!という場合は、ここに当てはまります。
みなさんも経験あると思います。
2回では聞けないけど、5回目くらいでなんとなくわかるようになってきた!
ということありますよね?
スクリプトを見なくても、何度か聞けば聞こえるようになる人は、脳の処理スピードが遅めです。
原因は、音声のスピードの方が自分の処理スピードより早いということ。
そのために、文頭あるいは文末の一部しか耳に残らず、なかなか文全体の意味が理解できません。
自分が読んで理解するスピードより速いスペイン語は理解できません。
そのため、音声のスピードより早く読んで理解できるようになる必要があります。
ネイティブスピーカーの高速スペイン語が聞き取れない理由TOP2
第2位は、スペイン語の文の構造を知らない
スペイン語の文の構造について、えみこさんの動画を見てくださっているみなさんは、もう知っていますよね?
Sujeto + Verbo + Complemento
主語+動詞+その他の補足情報
の順で話されるスペイン語を聞くときには、何に一番注意して聞く必要がありますか?
動詞ですよね?
私たち日本人は、母国語である日本語の構造上、後ろの方を意識して聞く習慣があります。
だから、大事な部分が聞けていないことが多いです。
スペイン語は、動詞が文のカギを握ります。
なので、とりあえず始めの3単語くらいをしっかり聞いておけば、おおまかな内容は掴めるはずです。
そして、受験英語をがんばった人こそ、「後ろから訳す」というクセがある人が強いです。
リスニングのときにも、後ろから訳そうとしてしまいがちです。
これは完全にNGです。
リスニングのときは、前から入ってくる情報をそのまま受け止めていきます。徐々に情報が足されていく感覚に慣れる必要があります。
ネイティブスピーカーの高速スペイン語が聞き取れない理由TOP1
第1位は、単語を1つ1つ聞こうとしている。
これをやっていると、リスニング力は伸びにくいです。
優先順位をつけていただきたいんです。
特に会話では、大事な部分が聞けていればいいんです。
文の中には、内容語(content word)と機能語(function word)という2つがあります。
内容語は、そのままですが文の内容を表す言葉で、名詞、動詞や形容詞など
機能語は、文中の文法構造を示す語であり、代名詞、冠詞、前置詞や接続詞など
これらは、発音するときの強弱にも深い関わりがあります。
そもそも文の内容を表す内容語は、強くはっきり発音します。
機能語は弱く早く発音します。
リスニングが苦手な人は、全部聞こうとしすぎです。
一言一句に注意を向けすぎて、情報過多で処理できなくなってしまっています。
ネイティブスピーカーが
伝えたいことを表現するために重要だから、わざわざ強く発音している部分をおろそかにして、
文の意味を左右するわけではない部分を必死で聞こうとしている人が多すぎです。
これ、意味不明ですよね?
聞こえなくて当たり前なんですよ、
だって弱く早く発音しているんだから。
もちろん「だからわかる必要ない!」というわけではありません。
文法を理解していれば、聞こえない部分を頭の中で補うことはできますし、最終的にはそこまでいってほしいです。
でも、今の段階で、なおかつ、会話のときは、相手が言おうていることを理解することを優先しましょう。
今の時点では、スルーしてもいいんです。だって全部を完璧にすることはできないからです。
このバランスが悪い人が多すぎます。
本来は、
1人で勉強しているときは、前置詞とか冠詞などをしっかりやる。
そして、会話のときは、楽しむ。が上達のための良い習慣です。
でも、ほとんどの人は、逆をやっています。
せっかく会話のチャンスがあるのに、細かい冠詞や前置詞にこだわって会話の流れをとめてしまっています。
もったいないですよね?
みなさんもやってませんか?意識してみてください。
ということで、ネイティブスピーカーの早いスペイン語が聞こえない理由TOP5についてお伝えしてきました。
次回の記事では、スペイン語が聞き取れる!完全ガイド リスニング5ステップについてお話します。