みなさん、こんにちは、えみこです。
今日は、スペイン語学習とChat GPTについて、お話します。
みなさんは、Chat GPTを知っていますか?
最近、「Chat GPTって、スペイン語学習に効果的ですか?」という質問をよくいただくので、今日はお答えします。
Chat GPTについては、この後詳しく説明しますが、まず、みなさんに知っておいてほしいことがあります!
そもそも、「Chat GPTって効果ありますか?意味ないですか?」みたいなゼロ・100思考は、そろそろやめましょう。
他にも
「フレーズ暗記はした方がいいですか?」
「シャドーイングは効果ありますか?」
「聞き流しって意味ないですか?」
という類の質問も同じです。
スペイン語学習って、全部なんです。
単語も文法も構文も必要だし、4技能とよばれる、読む・聞く・書く・話すの勉強も、全部バランスよくやっていかないといけないんです。
その中で、これは100%効果あるけど、これは全く効果ない、というのはありません。
大事なのは、今のみなさんのスペイン語レベルと目的が合っているかどうかです。
例えば、最近スペイン語学習を始めたばかりの人がCNNのニュースを見ても、あまり意味ないし、ビジネスレベルの人がPeppa Pigを見ても、スペイン語の上達に直結しないのと同じです。

そもそも学習法は、うまいこと使っていく、活用していく、という考え方が大事です。
Chat GPTも同じです。
ということで今日は、このChat GPTは、どういう風に使えば、より効率的にスペイン語学習を進めていくことができるのか、
そして、どんな時にはあまり力を発揮しないのかについて、お話します。
今日は
①Chat GPTの使い方
②Chat GPTのメリットデメリット
の2部構成です。
Chat GPTの使い方
ChatGPTとは、アメリカのOpen AI社が開発した、人工知能(AI)を使ったチャットサービスのことです。
テキストメッセージを入力すると、それに応じた答えを返してくれるAIです。
簡単な質問だけではなく、文章の要約や、小説や詩の創作、そして英文の翻訳などにも使えます。
こちらの動画で詳しくご紹介しております。ぜひ、ご覧ください
Chat GPTのメリットデメリット
よく議論になるのが、「こんな便利なAIが出たら、外国語を勉強する必要ないのでは?」というやつです。
個人的には、そうは思いません。
なぜならば、私たちは直接コミュニケーションをとりたいから、です。
通訳の仕事をしている友達からよく聞く話があります。
間違いがないように、会議通訳として雇われて通訳に入っているのに、英語で話したい日本の大手企業の重役さんってわりと多いそうです。
間違ってたり、通じてなかったりするのに、勝手に英語で話し出するから困る、という話はよく聞きます。
こんな感じで、わざわざプロの通訳を雇っても、自分の言葉で伝えたくなるのが、私たち人間なんです。
ポケトークも発売されて、どんどん便利にはなっていくけど、やっぱり私たちは自分の言葉で伝えたいし、伝えられた時の感動を味わいたいんだと思います。
この気持ちはなくならないと思います。
さきほど見ていただいた通り、とても便利なので、ぜひ、語学学習に役立てると良いと思います。
ここで、注意点を2つお伝えします。
①自分で文を組み立てる力は必須
②意図と合っているかは不明
1つずつみていきましょう。
①自分で文を組み立てる力は必須
Chat GPTは添削もしてくれるし、ゼロから例文作成もしてくれます。
でも、ここで覚えておいてほしいのは、自分で正しい文を組み立てる力がつかないと、話せるようにはなりません。
会話は、瞬発力です。
知っている単語をいかに使いまわして、その瞬間にアウトプットできるのかが、カギになります。
いくらChat GPTが例文を作成してくれたとしても、自分で文を組み立てる練習は必要です。
②意図と合っているかは不明
語学学習の難しさは、文法的には正解だけど、シチュエーション的に正解なのかわからない、というケースが多いことです。
ナチュラルじゃない言い方だったり、失礼な言い方になってしまっているケースは以外と多いです。
例えば、ネイティブスピーカーと会話している時に、「No sé.」「No entiendo.」というのは、
文的には合っている、文法的には正解なんだけど、ちょっと失礼になってしまう可能性があります。
せっかく会話をつなげようとしている相手に対して、配慮が足りないと私は感じます。
何かしら、自分の話をする努力は必要だと私は思います。
中には、ネイティブっぽい、カッコ良い表現でも、スペイン語初心者のうちは、使わない方が良いフレーズなんかもあるので注意が必要です。
他にも、「痴呆症」というスペイン語の単語は、あまり使わないです。
そもそも南米の人の平均寿命は日本のように長くないので、この症状は身近ではありません。
介護問題も、日本独自というほどではないけど、長寿国日本だからこそ、の問題なんです。
日本人って、友達とお茶しながら、「最近、おばあちゃんがちょっとボケてきちゃってー」という話って普通にすると思うんですけど、南米ではあまり身近ではありません。
なので、そのままスペイン語に翻訳して使ってしまうと、南米の人はびっくりします。
重度の病気だと認識するからです。そういうときは、別の言い方をした方が良いです。
例えば、忘れっぽい、とか、足腰が弱って、という感じで、具体的に症状を言う方が、「痴呆症」というスペイン語の単語を使うよりも、相手に伝わりやすくなります。
こういうことって、人の気持ちだったり、文化的な背景が影響して、言葉の受け取り方って違うんですね。
そういう部分の配慮は、やっぱり人と人だと思います。
もう1つは、完全に意図と合っていない表現になっている場合。
私の講座の中で、作文添削をします。
その時に、「文法的には完璧だけど、多分こういう意味で言いたいんじゃないんだろうなー」と思うことが多いんです。
そういう時に、私が日本語で受講生さんに、「こういうニュアンスで合ってますか?」と聞いて、スペイン語の表現とのズレを直します。
「だったらこの単語じゃない方が良いですねー」とか、「こういう言い方が自然ですね」ということをお伝えします。
これは、ネイティブ講師にもできない、えみこさん特有であり、得意な部分です。
私が日本人だから察することができます。
繰り返しになりますが、結局、人と人だと思います。
人間同士だからこそ、思いやりを持てる部分だったりとか、ちょっと遠回しに言ってみたりとか、駆け引きをしてみたり、できるわけですよね?
AIもこれからどんどん進化していくんだけど、結局、最後は「人間の領域」は絶対にあると私は考えています。
まとめ
まとめると、ChatGPTは、活用していくと良いと思います。
AIなので、これからどんどん進化していくし、学んでいきます。
みなさんが利用することで、どんどん情報量も増えるし、精度も上がっていきます。
ただ、気をつけたいのは、したつもり学習になる可能性大です。
こういうやり方は、学んだ気になるし、がんばっている気がするからです。
でも、実際には、ChatGPTに教えてもらった例文を、ノートに書きうつしているということは、単語帳の単語をノートに書きうつしていた時とやっていることは変わってないですよね?
そのやり方では、自分の力にはなっていかないし、スペイン語が話せるようにもなりません。
ここは知っておいてください。
趣味でやってるならいいけど、書き写して暗記しても、スペイン語が話せるようになることとは直結しません。
スペイン語が話せるようになりたいのであれば、瞬発的に文を組み立てる訓練が必要です。
オススメの使い道としては、ChatGPTにどんどん質問することです。
ちょっとした疑問をサクッと解決してくれるので、かなり時間短縮になります。
もう1つ良いポイントは、本質とはズレるんですが、質問力を身につけることができます。
ChatGPTに答えて欲しいことを、答えてもらえるような日本語を考える練習ができます。
主語と述語がぐちゃぐちゃで支離滅裂な日本語で質問しても、ChatGPTは、認識してくれません。
この機会に、日本語力と質問力をつけてみてください。